› 医歯薬専門予備校インフィア › 医学部に行ける高校とは

2018年03月11日

医学部に行ける高校とは

高校入試の話題のついでに、「医学部に行ける高校」についてもお話ししましょう。

よく保護者の方々から、「膳所高校に入れば医学部へ行けますか?」というようなご質問をいただくのですが、高校によって医学部に行ける・いけないという区別があるのでしょうか。

「サンデー毎日」が毎年増刊号として出している『完全版 高校の実力』2017年度版大学入試全記録には、国公立大学に限った話ですが、各高校の卒業生に占める医学部医学科合格者の割合がのっています。

それによると、近畿地方では、医学科占有率がもっとも高いのは兵庫県の灘高校で37.7パーセント、次いで同じ兵庫の甲陽学院が25.9パーセント、京都の洛星高校が19.5パーセントなどとなっています。

上位11校までを私立高校が占めており、公立勢は滋賀の膳所が5.1パーセント、大阪の北野高校が6.8パーセント、京都の堀川高校が9.3パーセント、滋賀の守山高校が2.2パーセントなどで、私立に比べると桁違いの差がついているのが実情です。

関東圏でも上位はほとんど私立高校が占めています。北海道・東北や東海地方では公立高校が上位に来ていますが、近畿圏は関東と同じく私立優位という傾向が見て取れます。大都市圏では私立高校のほうが医学科合格者が多くなるようです。

私立医学部まで対象を広げればもう少し医学科占有率は増えるはずですが、公立校から私立医学部に行く生徒は、私立高校に比べればやはり少ないでしょう。

この理由としては、医学部(医学科)合格は私立高校にとって大きな売りの一つなので、公立校とは違い医学部進学のための特別カリキュラムを組んでいることが挙げられます。

膳所高校には理数科というコースが設置されていますが、医学科進学に特化しているわけではありませんし、進学実績から見ても、膳所に入れば医学科合格が容易になるわけではありません。

近畿や関東では、医学科合格を目標にした高校選びも重要になってくるといえます。やはり「医学科進学に力を入れている私立高校」が有利であり、灘や洛星が代表格でしょう。

しかし、それ以外の私立高校や公立高校から医学科に進学している生徒も数は少ないながら存在しています。ただ、学校の教育内容は医学科を特別意識していませんから、そうした高校から医学科に進学するには、生徒自ら対策をしておく必要があります。

滋賀や京都の公立校に進学した生徒は、こうした私立の生徒がスタート地点で優位に立っていることを自覚しながら、早めに受験勉強を始めるべきでしょう。



Posted by インフィアスタッフ at 17:00│Comments(0)
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。